スペースシャトル「エンデバー号」、打ち上げ成功

【20081年11月17日 NASA News

NASAのスペースシャトル「エンデバー号」(STS-126 / ULF2)が、米国東部時間(以下同様)11月14日午後7時55分(日本時間15日午前9時55分)に打ち上げられた。このミッションでは、国際宇宙ステーション(ISS)の滞在クルーを3名から6名体制にするための設備が運ばれるほか、太陽電池パドルの修理が行われる。


打ち上げ直後のエンデバー号

打ち上げ直後のエンデバー号。クリックで拡大(提供:NASA/Sandra Joseph-Kevin O'Connel)

ISSに入室する宇宙飛行士とISS長期滞在クルー

ISSに入室する宇宙飛行士と迎えるISS長期滞在クルー。クリックで拡大(提供:NASA)

スペースシャトル「エンデバー号」が、NASAのケネディー宇宙センターから打ち上げられた。7名の宇宙飛行士が搭乗し、補給物資を載せた「エンデバー号」は、16日に無事ISSとドッキングした。

今回のミッションで「エンデバー号」に搭載された物資の数は1,000品目以上にのぼる。その重量は約6.5トンで、ISSへの物資補給フライトとしてはこれまでで最大となる。ISSでは、2009年中頃から滞在クルーをこれまでの3人体制から6名体制へと移行する予定だ。そのために必要とされるトイレやクルーの個室、水再生システムなどの設備が含まれたため、このような大重量となった。

また、15日間のミッションで予定されている船外活動は計4回。その主な目的は、太陽電池パドル回転機構(SARJ)の修理である。太陽電池パドルは、昨年10月のSTS-120(10A)ミッションで摩擦による傷と金属粉の付着が確認され、以降使用が制限されてきた。

なお、エンデバー号では、打ち上げ後の上昇中に機体船尾部分の耐熱ブランケットが少しめくれたことが明らかになった。NASAは、めくれた部分が大気圏突入時に高熱を帯びることはないため、大きな問題ではないとしているが、打ち上げ時に地上から撮影された映像やドッキング直前にISSから撮影された画像などをもとに、今後詳しい分析を行う予定だ。