全天周プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」世界配給開始

【2008年7月17日 KAGAYAスタジオ

人気のプラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」が、今年の秋以降、ギリシャのアテネを皮切りに世界中で上映されることになった。日本製のプラネタリウム番組としては、これまでにない規模での上映拡大が期待されている。


KAGAYAスタジオのプレスリリースより

(プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」の1シーンの画像)

プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」の1シーン(© KAGAYAスタジオ)

世界プラネタリウム大会(IPS2008)が2008年6月にアメリカのシカゴにて開催され、その会場にて全天周プラネタリウム番組「銀河鉄道の夜」(英タイトル「The Celestial Railroad」)の世界配給開始を発表しました。IPS初日の夜に行われたプラネタリウムのドームを使ったデモでは「The Celestial Railroad」予告編が上映され、その後、多くの観客から映像の美しさについてたいへん好意的な感想をいただきました。

このIPSは、世界中の大手プラネタリウムメーカーや科学館、プラネタリウム関係者が参加し、新製品や新番組、新技術や新しい運営方法に関する広範な研究発表と意見交換が行われるプラネタリウム界でもっとも大きな大会です。

そこで、世界のプラネタリウムメーカーのトップ2社であるE&S(Evans&Sutherland)社とSky-Skan社(いずれもアメリカ)をはじめ、日本のプラネタリウムメーカーである五藤光学研究所とコニカミノルタプラネタリウム社の合計4社からも、全世界に向けて配給することが発表され、世界中のプラネタリウム関係者から注目されました。

この「銀河鉄道の夜」は、2006年6月の池袋サンシャインシティのプラネタリウム「満天」での発表以降、異例のヒットを記録し、現在までに日本国内で延べ35館以上のプラネタリウムにて上映、昨年は北京と台北にて上映されています。

KAGAYAスタジオでは、アジアでの観客の感想などをもとに、2008年の年初から英語版制作をすすめてきました。原書に忠実な翻訳にこだわるだけでなく、「宮沢賢治」や「銀河鉄道の夜」をまったく知らない外国の観客でも楽しめるようにと、シナリオについても何度も推敲を重ねました。

このようにして今回、ついに満を持して世界配給版「銀河鉄道の夜」が発表になりました。解像度が4Kというハイビジョンの8倍にもなる精密なフルCG映像、見る人の想像力を刺激するファンタジックな映像演出、そして物語の美しさをさらに際立たせる音楽は、世界中のプラネタリウム関係者からも絶賛され、ドイツ、ギリシャなど多くのヨーロッパ諸国からもオファーを受けました。そして今年の秋からは、いよいよギリシャのアテネを皮切りに上映が始まる予定です。

ついに、「銀河鉄道の夜」の幻想世界が世界中に広まります。これからも続く銀河鉄道の線路にどうぞご期待ください。