日本スペースガード協会、地球近傍小惑星を発見

【2007年12月19日 日本スペースガード協会

日本スペースガード協会の小惑星探査プロジェクトは、12月18日(日本時間、以下同)に地球近傍小惑星(NEA)を発見した。2007 YZという仮符号がつけられた小惑星は、来年1月7日に地球に約1,500万kmまで近づく。


(小惑星2007 YZ発見時の画像)

小惑星2007 YZ発見時の画像。クリックで拡大(提供:日本スペースガード協会)

(小惑星2007 YZ発見時の位置と周辺星図)

小惑星2007 YZ発見時の位置と周辺星図。クリックで拡大(ステラナビゲータ Ver.8で作成)

日本スペースガード協会は、小天体の衝突から地球環境を護ることを目標とするNPO法人。口径1m望遠鏡などを備えた岡山県井原市美星町の美星スペースガードセンターで、小惑星や彗星などの地球近傍小天体を2000年初頭から休まず発見および監視している。

小惑星は、美星スペースガードセンターの1m望遠鏡と冷却CCDで12月18日午前0時58分38秒以降に撮影された複数の画像に写っていた。ふたご座の方向で、18等級の明るさだった。その後世界各地の観測で存在が確認され、「2007 YZ」の仮符号が付けられた。直径は約500mと推定されている。

2007 YZは、現在地球から約3200万km、太陽から約1億7700万kmの位置にあって、地球に接近中。最接近は2008年1月7日ごろで、距離は約1,500万km(地球から月までの距離の約40倍)だが、明るさは17等級なので、一般的な機器で観測するのは難しそうだ。

小惑星2007 YZの軌道要素
MPEC 2007-Y20による(※角度に関する要素は2000.0年分点)

軌道長半径(a)1.0594236au
離心率(e)0.4698234
近日点引数(ω)129.72738゚
昇交点黄経(Ω)90.78201゚
軌道傾斜角(i)17.77376゚
元期(Epoch)2007年10月27.0日 TT
平均近点角(M)234.31015
絶対光度(H)20.2