地球へ接近した2006 VV2は連小惑星だった

【2007年4月6日 IAUC】

3月31日(世界時、以下同)に地球から約340万kmまで接近した小惑星2006 VV2は、2つの天体からなる「連小惑星」だったことが判明した。


米カリフォルニア工科大学ジェット研究所のL. A. M. Benner氏らは、3月27日から4月3日まで2か所の電波天文台(ゴールドストーン、アレシボ)で2006 VV2を観測し、レーダーによる形状解析を行った。その結果、2006 VV2が2つの天体に分かれていることをつきとめたという。それぞれの直径は1.8kmと0.3km未満で、少なくとも1.5km離れていると見積もられている。

2006 VV2は地球近傍を通過する小惑星としてはまれに見る明るさで、最接近時には10.0等で観測されている。2006 VV2自体は地球へ衝突するおそれがなかったものの、今後脅威となりうる小天体を研究する上で格好のサンプルとして、注目が集まっていた。

接近する前から、6分の1の確率で連小惑星なのではないかと言われていた。実際に連小惑星だと判明したことで、2006 VV2や地球近傍天体全般に関する研究がよりいっそう進展すると期待される。

「地球近傍天体(NEO)2006 VV2」の位置

この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.8」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。

また、2006 VV2が移動していくようすを再現したアニメーションを「コンテンツ・ライブラリ」で公開しています。ステラナビゲータ Ver.8をご利用の方は、ステラナビゲータの「コンテンツ・ライブラリ」からファイルをダウンロードし、実行してください。