チリのLillerさん、いて座に新星を発見

【2005年7月6日 VSOLJニュース(141)】

(VSOLJニュース)

(著者:山岡均さん(九大理))

チリにお住いのW. Lillerさんは、これまでたくさんの新星を発見されてきた新星ハンターです。彼はこのたび、7月4.049日(世界時、以下同様)に、いて座に8.0等級の新星を発見しました。現在、極大近くと思われます。

Mt. John天文台の観測による新星の位置は、
赤経: 18時17分50.77秒
赤緯:-30度26分31.2秒(2000年分点)
新星周辺の星図

いて座δのすぐ南西にあたります。Liller自身の分光で、幅広い水素輝線が確認され、古典新星であると判明しています。すぐ近くに15等の星があり、その輝きに隠されて、増光前の天体は判然としていません。

明るい新星で、急激な明るさの変化が見込まれますので、今後の光度変化を追ってみるとよいでしょう。