冥王星の3倍かなた、太陽系最遠の天体が発見された

【2004年3月16日 JPL News Release

カリフォルニア工科大学らの研究グループが、太陽系最遠の天体を発見したと発表した。イヌイット神話の海の女神にちなんで「セドナ(Sedna)」と名付けられたこの天体(小惑星2003 VB12)は、冥王星の3倍かなた、130億キロメートルかなたにあるということだ。

セドナの軌道図

セドナの軌道。座標(0, 0)が太陽の位置(提供:M. Brown, Caltech, NASA)

新発見された天体は昨年11月14日に初めて観測されたものだ。ひじょうにつぶれた楕円軌道上を約10,500年かけて公転しており、太陽から最大で1300億キロメートルも離れる。天体の大きさは少なくとも直径1,700kmほどであると考えられ、冥王星の4分の3ほどである。これは、1930年に冥王星が発見されて以降見つかったもののうちで最大の天体となる。

他の特徴としては、ひじょうに赤いことが挙げられる。また、気温は摂氏-240度と、極寒の世界とみられている。さらに、ひょっとすると衛星をもっているかもしれないとのことだ。

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