シグマ、レンズ交換式一眼レフデジカメ「SIGMA SD10」、デジタル専用ズーム2本を同時発売

【2003年10月31日 株式会社シグマ

株式会社シグマは、レンズ交換式一眼レフデジタルカメラ「SIGMA SD10」と、デジタル専用ズームレンズ2本を2003年11月14日から同時発売すると発表した。「SD10」の価格はオープン。

(SIGMA SD10の画像)

「SIGMA SD10」の画像。オープン価格だが、実勢価格は「SD9」と同程度か。(提供:株式会社シグマ)

「SD10」は、昨年発売された「SD9」の後継機種。SDシリーズ最大の特徴は、RGB全色を1つのピクセルで取り込むことができる「Foveon X3イメージセンサー」を搭載している点。従来のシステムでは1層のセンサー上にRGB(赤・緑・青)カラーフィルターがモザイク状に配置されており、1画素でR・G・Bのいずれか1色を認識する。一方、Foveonセンサーではセンサーが3層になっているため、1画素でR・G・B全てを認識できる。このため、画像がより鮮明になり、一般的なデジタルカメラで必要な補間計算が不要で、偽色が発生しないとしている。

今回発売される「SD10」では、このイメージセンサー関係の画質と感度が向上しており、ISO感度は標準で800相当が、拡張モードでは1,600相当が設定できるようになり、全ISO設定時に30秒までの長時間露光にも対応した。また、バッテリ関連の仕様が変更され、従来はカメラ本体のグリップ部とボディ底面の2つ必要だったものが、ボディ底面のみとなった。これに伴いグリップ部が小さく握りやすい形状に変更されている。

感度以外のセンサー関連のスペックはほぼ従来通り。PCとのインターフェイスはIEEE 1394とUSB 1.1。データフォーマットはRAWのみで、JPEGやTIFFへの変換はバージョンアップした「Photo Pro 2.0」で行う。全体的にマイナーチェンジ感があるが、「SD9」の良さを引き継いで、確実に使い勝手を向上させたということだろう。

なお、今回はデジタル専用の交換レンズ2機種「18-50mm F3.5-5.6 DC」、「55-200mm F4-5.6 DC」も同時発売される。価格は、20,000円と25,000円。

「SIGMA SD10」の主なスペック

有効画素数:
約1,029万個(2268×1512×3層)
撮像素子:
FOVEON X3(R)(CMOS) 20.7×13.8mm
レンズマウント:
シグマSAバヨネットマウント
実撮影画角:
レンズ表記の約1.7倍の焦点距離に相当(35mmカメラ換算)
使用レンズ:
シグマSAマウントレンズ群
連続撮影速度:
HI:1.9コマ/秒 MED:2.4コマ/秒 LOW:2.5コマ/秒
インターフェース:
IEEE1394、USB(1.1)、 ビデオ出力 (NTSC/PAL切り替え可)
撮像感度(ISO):
ISO 100、200、400、800 相当(拡張モードでは、ISO1600相当の選択が可能)
シャッター速度:
1/6000秒〜15秒(ISO100、200)、1/6000秒〜4秒(ISO400、800)、Bulb(ISO100、200、15秒まで)
記録画像形式:
ロスレス圧縮RAW(12-bit)
記録媒体:
CFカード(Type I/II)、マイクロドライブ対応