火星より地球を望む

【2003年5月29日 JPL News Release

火星から見た地球と月という、ユニークな写真が初公開された。

(地球と月の写真)

マーズ・グローバル・サーベイヤーが撮影した地球(左下)と月。メキシコ湾から南アメリカ大陸のあたりが見えている(提供:NASA/JPL/Malin Space Science Systems)

この写真は、NASAの火星探査機マーズ・グローバル・サーベイヤーが5月8日に撮影したものだ。太陽の光を受け、半月と「半地球」が写っている。白く見えているのは南アメリカ大陸の北部、ブラジル高原あたりにかかっている雲で、よく見ると南アメリカ大陸の形がわかる。また、月の下側がわずかに明るくなっているのも見えるが、これは月のティコ・クレーターから伸びるレイ(白条)によるものだ。

マーズ・グローバル・サーベイヤーが撮影した写真には、木星と4大衛星(のうち3つ)も写っている。つまり、火星から見て、地球と木星が同じ方向に見えたということだ。リリース元のページでは、木星の写真や惑星同士の位置関係など、より多くの画像を見ることができる。

マーズ・グローバル・サーベイヤーは、1997年9月から火星を周回して観測を行なってきた。火星全体の地表や大気、内部構造の調査に大きな成果をあげ、2001年1月に主任務を終えた現在は延長ミッションを行なっている。

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