ガンマ線観測衛星インテグラルがファーストライト

【2002年12月20日 ESA News

今年10月17日に打ち上げられたESA(ヨーロッパ宇宙機関)のガンマ線衛星「インテグラル」がファーストライト(初観測)を行なった。

(インテグラルが捉えたガンマ線バーストの画像)

インテグラルが撮影したガンマ線バーストGRB021125(提供:ESA

ガンマ線バーストは、超巨星が崩壊したり二つの中性子星が衝突したりするときに見られる高エネルギー現象であると考えられている。一日あたり2回ほどの割合で全天のどこかで起こっているが、その起源はまだ明らかになっていない。

インテグラルは、このガンマ線バーストを観測することを主目的とした衛星で、ガンマ線のほかX線や可視光でもガンマ線バーストを同時に観測できる装置を積んでいる。インテグラルを使って多くの波長でガンマ線バーストを観測することで、その正体を探ることができると期待されている。

今回インテグラルが観測したガンマ線バーストは11月25日に起こったものだ。X線源として有名なはくちょう座X-1の方向を観測していた際に捉えられた現象で、およそ5億光年も離れたところで発生したものであると考えられている。