ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「二重の泡」

【2002年12月6日 STScI Press Releases

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、大マゼラン雲にある星雲の写真が公開された。

(反射星雲 DEM L106の写真)

反射星雲 DEM L106(提供:NASA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)、謝辞:.S. Oey (Lowell Observatory) and Y.-H. Chu (U. of Illinois))

写真の中央やや上に写っているピーナッツの殻のような形をした星雲はN30Bという番号がついており、「ダブル・バブル(二重の泡)」と呼ばれている。この星雲は、さらに大きなDEM L106という星雲の中に位置しているが、そのDEM L106のフィラメント状の構造が写真全体を覆うように写っている。

写真の上のほうにある明るい恒星は、N30B星雲から25光年ほど離れたところから星雲を照らしている。星雲を分光観測することで、その明るい恒星のスペクトルをいろいろな角度から調べることができたのだが、驚いたことにこの恒星のスペクトルは見る角度によって異なっていたということである。これは、恒星の赤道方向から周りに広がったガスのディスクに囲まれているためであろうと考えられている。

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