オーストラリアのTabur, いて座に新星らしき天体を発見

【2002年10月28日 VSOLJニュース 099・加藤 太一(京大・理)氏】

オーストラリアのTaburは彗星や新変光星の捜索で有名ですが、このたびいて座に新星らしき天体を発見しました(IAUC 8001)。発見は10月25.44日に撮像されたCCDカメラの画像からなされました。発見時のCCD等級は9.7等と報告されています。Taburによる精測位置は

 17h 47m 21s.74 (J2000.0)
-23° 28' 23".1
新星周辺の星図(80KB)

と報告されています。この位置には既知変光星はなく、また発見前の画像やプレート写真、赤外線サーベイ(2MASS)で十分に暗かったことから、新星または爆発型の変光星と思われます。眼視観測では10月26日に 10.3-10.5等と報告されています。

もし新星と確認された場合には、いて座で今年4個目の新星となります。このように一つの星座に1年で多数の新星が発見された例は少なく、新記録となるかも知れません。

VSNETでもこの天体に関するページを用意する予定です。以下のページをチェックいただければと思います。
http://www.kusastro.kyoto-u.ac.jp/vsnet/