すばる:日本と英国が赤外線天文学の共同研究を開始

【2002年7月30日 国立天文台天文ニュース(570)

国立天文台とイギリスの素粒子物理学・天文学研究協議会(Particle Physics and Astronomy Research Council; PPARC)は 6月14日、赤外線天文学分野での日本とイギリスの共同研究に関する協定に同意しました。

この協定により、日本の天文学者がマウナケア山頂にあるイギリス赤外線望遠鏡(United Kingdom Infrared Telescope; UKIRT)を使い、共同研究を行うことができるようになります。

また、国立天文台は、UKIRT に取り付ける広視野カメラ(UKIRT Wide-field Camera; WFCAM)の開発に協力することにもなりました。

2003年暮れに予定されているWFCAMの稼動によって、UKIRT は赤外線のサーベイ観測において、世界で屈指の望遠鏡となる予定です。サーベイ観測によって発見された天体の追跡観測は、UKIRT やすばるを含む大型望遠鏡が行なうことになります。

ハワイ観測所長の唐牛宏(かろうじひろし)教授と UKIRT を運用するジョイント・アストロノミー・センターのイアン・ロブソン教授は、2002年6月14日に覚書に署名しました。唐牛所長は、「歴代のハワイ観測所長である海部宣男(かいふのりお、現国立天文台台長)教授と安藤裕康(あんどうひろやす、現国立天文台光学赤外線天文学・観測システム研究系研究主幹)教授が進めてきたプロジェクトが実現し、これから共同研究が始まることをとても喜んでいる」と話しています。

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