2002年5月の天文ニュース

国内のさまざまなメディアで取り上げられた天文ニュースや皆様からお寄せいただいた写真などを紹介しています。記事の詳細については各リンク先を参照してください。

2002/05/30

イベント案内:「コズミックカレッジ」

「エデュケータコース」:宇宙開発や宇宙教育について教諭などを対象に実験や講義を行なう
期間:7月27日(土)〜29日(月)2泊3日
場所:宇宙開発事業団 筑波宇宙センター
申し込み締め切り:6月21日(金)必着
「宇宙体験コース」:天体観測などを通して宇宙や宇宙開発について学ぶ
期間:8月19日(月)〜21日(水)2泊3日
場所:長野県南佐久郡臼田町総合運動公園、文部科学省宇宙科学研究所臼田宇宙空間観測所、ほか
申し込み締め切り:6月28日(金)必着
どちらのイベントとも、プログラムや応募方法などの詳細は以下の「コズミックカレッジ」のサイトを参照のこと

宇宙開発事業団: 夏期に開催する「コズミックカレッジ」の参加者募集について

イベント案内:「筑波宇宙センターサマースクール」

期間:7月31日(水)〜8月2日(金)2泊3日
場所:宇宙開発事業団 筑波宇宙センター
申し込み締め切り:6月20日(木)必着

「宇宙体験コース」:天体観測などを通して宇宙や宇宙開発について学ぶ
期間:8月19日(月)〜21日(水)2泊3日
場所:長野県南佐久郡臼田町総合運動公園、文部科学省宇宙科学研究所臼田宇宙空間観測所、ほか
申し込み締め切り:6月28日(金)必着
プログラムや応募方法などの詳細は以下のサイトを参照のこと

宇宙開発事業団: 平成14年度「筑波宇宙センターサマースクール」の開催及び参加者募集について

2002/05/24

● H2A業務を民営化へ 三菱重工に移管(asahi.com : 科学・自然)
● 民間ロケット、日本巻き返し H2A事業、民営化へ(asahi.com : 科学・自然 : 宇宙)
● H2A:製造、打ち上げまでの管理、三菱重工に移管 文科省(Mainichi INTERACTIVE)
● 文科省、「H2A」民間移管へ(Yomiuri On-Line/社会)
● 三菱重工がH2Aの引き受け条件提示(Yomiuri On-Line/社会)

宇宙開発事業団を中心に進めてきたH2Aロケットの生産・営業・打ち上げを三菱重工へ移管して民営化。早ければ来年から。事業団は宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所と統合され、国際宇宙ステーションなどに仕事を特化する。

2002/05/23

● 平成14年「宇宙の日」記念行事 全国小・中学生作文絵画コンテストの募集について(宇宙開発事業団)

今年9月12日の第10回目の「宇宙の日」を記念して、全国の小中学生を対象とした作文や絵画のコンテストとを行なう。テーマは「ここが銀河中央駅」。募集要項などの詳細は以下のリンク先を参照のこと。

● 世界一高く揚がった気球、宇宙研で高度53キロ達成(Yomiuri On-Line/社会)

文部科学省宇宙科学研究所が23日に行なった観測用気球の実験で、高度53.5kmの世界記録を達成、記録を30年ぶりに更新。実用化されれば、従来ロケットなどでしか実現できなかった高度50km以上での観測が可能になるという。

宇宙科学研究所: 宇宙研の気球が世界最高高度を達成!

5月30日に起こる、小惑星(6)Hebe による恒星食の改良予報

5月30日(木)4時01分
恒星はTYC 5140-02435-1(赤経 19h 02m 52.744s,赤緯 -05°38' 20.76"(J2000)、10.8等、)。
0.3等の減光で、継続時間は最長38.5秒。

2002/05/22

● 流星群のちり:ダストトレイル地上撮影に初成功 直径1センチ(Mainichi INTERACTIVE)

彗星の軌道上にちらばるダストトレイル(チリの集まり)を、東京大学木曽観測所の105cm望遠鏡で撮影することに成功。可視光での検出は世界で初めて。彗星の寿命やチリの性質を解明する第一歩となりそうである。昨年11月のしし座流星群の大出現は、(今回の観測とは別の)彗星のダストトレイルを地球が横切って起こった。

(今回観測されたコプフ彗星のダストトレイルを説明した図) (しし座流星群を起こしたテンペル・タットル彗星のダストトレイルと地球を説明した図)
ダストトレイルの説明図。クリックで拡大(提供:東京大学 臼井文彦氏)

東京大学大学院理学系研究科 木曽観測所: 彗星ダストトレイルを可視光で検出 -可視光では世界初-
アストロアーツニュース: 彗星のダストトレイルを可視光で検出することに成功


写真投稿:「M13」

山梨県の和光久さん撮影。クリックで拡大

(M13の写真)

(データ)2002年5月22日 0時09分〜、露出30秒×5コマコンポジット、長野県原村 八ヶ岳自然文化園駐車場で撮影、ビクセン VC200L鏡筒 + レデューサー使用(D=200、合成F=6.4)、フジ FinePix S1 Pro、ビクセン GPD赤道儀、iBook500/Dual USBでインターバル撮影、ダークフレームによるノイズ処理、コンポジット後にレベル補正とアンシャープマスク処理、トリミング
池谷・張彗星特集ページへの投稿と一緒に送っていただきました)

写真投稿:「地球から見た5惑星の集合」

takimotoさん撮影。クリックで拡大

(5惑星集合の写真)

(データ)2002年5月12日 19時54分〜、露出5秒、OLYMPUS C-2040ZOOM デジタルカメラで広角側に設定(ISO100相当、F1.8)
(コメント)3月・4月・5月と天候が悪く、星空がきれいに見えません。その中、惑星の集合した様子がやっと見えました。その後、天気の回復を待っているのですが、良い天気に恵ぐまれません。まさに梅雨に入ったようです。すでに水星は見ることができず、土星さえも地平線に近づいているような状態で4惑星の集合でさえ、撮影不能か。次回の惑星集合は2040年9月8日とか、生きているか自信がありません。不慮の事故あるいは寿命で見ることが可能かどうか?

2002/05/16

● 宇宙ステーションで酸素発生装置が故障(asahi.com : 科学・自然)

国際宇宙ステーションの酸素発生装置が故障し、酸素がつくられなくなってしまったとのこと。現在は予備装置を使って酸素を作っており、3ヶ月分は供給できる。

2002/05/14

● 世界一軽い固体、NASAが開発(asahi.com : 科学・自然)

NASAのジェット推進力研究所が、1立方メートルあたりわずか3kgの固体を開発(水なら1トン、空気なら1.2kg)。軽さの秘密は、微細な穴がたくさんあいた「エアロジェル」という形態。軽いだけでなく強度や断熱性にも優れている。

JPL 2002 News Releases: Guinness Records Names JPL's Aerogel World's Lightest Solid

● 宇宙基地:バイコヌールで屋根崩壊 作業員8人が下敷き(Mainichi INTERACTIVE)

12日、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地で組み立て修理工場の屋根(高さ80m)が落下、8人が下敷きに。同基地は先日(7日のニュース)、世界で2番目の宇宙観光客となった南アフリカのシャトルワース氏を乗せたロシアの宇宙船ソユーズを打ち上げたばかりだった。

2002/05/13

5月19日に起こる、小惑星(194)Prokne による恒星食の改良予報

5月19日(日)1時33分、九州・四国地方で見られる。
恒星はTYC 00897-00090-1(赤経 13h 22m 13.162s、赤緯 +13°22' 21.21"(J2000)、12.6等、おとめ座70番星の西 約1°34')。
0.5等の減光で、継続時間は最長25.2秒。

2002/05/09

イベント案内:「種子島スペースキャンプ 参加者とボランティアリーダー募集」

主催:「種子島スペースキャンプ2002」実行委員会、(財)日本宇宙少年団、鹿児島県、西之表市、中種子町、南種子町
期間:7月25日(木)〜31日(水)6泊7日
場所:種子島3市町
対象:<参加者>宇宙や自然、科学に興味のある小学4年生〜中学3年生、<ボランティアリーダー>YACリーダー、成年団員
募集締め切り:5月31日(金)
プログラムや応募方法などの詳細は以下のサイトを参照のこと

2002/05/08

写真投稿:「5惑星集合」

長野県小諸市の有賀哲夫さん撮影。クリックで拡大

(5惑星集合の写真)

(データ)2002年5月2日 19時30分〜、露出30秒、長野県小諸市で撮影、FUJI S1 pro、SIGMA 20mm F1.8→11(35mm換算 30mm相当)、ISO400
(コメント)5月2日、午後7時30分頃、久しぶりの晴天に恵まれ五惑星を同一写野内で捕える事に成功しました。初夏の風物詩として、田植え間近な水田の水面を入れてみました。

2002/05/07

● 宇宙観光:南アの実業家らが無事帰還 体調は良好(Mainichi INTERACTIVE)

4月25日に打ち上げられたロシアの宇宙船ソユーズが、国際宇宙ステーションとのドッキングなどを行い、5日無事に帰還。宇宙船には、世界で2番目の宇宙観光客となった南アフリカの実業家シャトルワース氏も搭乗していた。

宇宙開発事業団: ロシア・ソユーズ宇宙船の着陸成功について

● 地球観測衛星「アクア」打ち上げ 日本のセンサー積む(asahi.com : 科学・自然)
● 日本のセンサー搭載、米観測衛星打ち上げ(Yomiuri On-Line/社会)

NASAが5月4日に「アメリカ地球観測衛星Aqua(アクア)」を打ち上げた。大気・海洋など水に関わるデータを取得するための衛星で、宇宙開発事業団が開発したセンサーも搭載されている。

宇宙開発事業団: 米国地球観測衛星Aqua(アクア)の打ち上げ結果について
宇宙開発事業団: 米国地球観測衛星Aqua(アクア)及び改良型高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)の運用状況について

2002/05/01

● 高松クレーター解明目指し、温泉掘削(四国新聞社)

1989年に香川県高松市で発見された直径4km、深さ2kmのくぼみが隕石の衝突によってできたクレーターかどうかを調べるため、温泉掘削工事と平行して地層の分析が進められている。温泉だけでなく隕石でも話題になって町の名物となるか?

● ハッブル宇宙望遠鏡、「視力」10倍アップ (asahi.com : 科学・自然)
● ハッブル宇宙望遠鏡:新型カメラの天体写真を発表 NASA(Mainichi INTERACTIVE)
● 生まれ変わったハッブル宇宙望遠鏡、鮮明画像を公開(Yomiuri On-Line/社会)

ハッブル宇宙望遠鏡に今年3月搭載されたACSカメラによる写真が4点公開された。従来のカメラに比べて、視野面積、解像度、感度のすべてが向上しており、その能力が示された。

アストロアーツニュース: ハッブル宇宙望遠鏡のACSカメラが撮影した最初の画像を公開