宇宙の色は「薄い青緑」

【2002 年 1 月 18 日 Johns Hopkins University News Releases

「宇宙も青かった」――多くの銀河の(可視光にある波長の)色を合成すると、宇宙はわずかに緑がかった青っぽい色に見えることがわかった。

(過去から現在までの宇宙の色) (宇宙を見渡したときの可視光線でのスペクトル)

過去から現在までの宇宙の色の移り変わり(上)と、観測される宇宙の可視光線でのスペクトル。いずれもクリックで拡大(画像提供:Johns Hopkins University)

元になったデータは、アングロ・オーストラリア天文台の望遠鏡を使っておこなわた 2dF 銀河赤方偏移掃天観測で得られた 20 万個以上の銀河のものが使われている。若くて青い星と年老いて赤い星の光を合成すると、人の目にはこのような色に見えることになるらしい。

いろいろな年代の星の割合が変わればこの宇宙の色も変わることになる。つまり、この色を再現するように、星の形成率や銀河進化のモデルを構築しなければならないということだ。逆にそのようなモデルが構築できれば、宇宙の過去の色もわかるだろう。上の図はそうやって計算されたもので、若い星が多いためにより青っぽくなっている。そして、今後はだんだん赤い方向へとずれていくことになるのだろう。

下のスペクトル図には、さまざまな元素に特徴的な線や帯が多く見えている。これらの強度を調べることで、宇宙にある元素の量をより詳しく調べることができる。

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