小惑星ジュリアによる恒星食が九州で見られる!

【2001年10月9日 佐藤 勲 氏 ONM No. 589(2001.10.4)】

10月28日(日)に起こると予報されていた小惑星(89)Julia(9.6等)によるTYC284300046(10.6等)の掩蔽は、アメリカ海軍天文台(USNO)などでの観測を基にした筆者の改良予報によって、同日29h23m30sごろ、九州南部地方で見られることが確実となりました。

隠される恒星の2000年分点の位置は、赤経02h22m35s1536±0”.033, 赤緯+44°22’32”109±0”.041で、アンドロメダ座にあります。一方、隠す小惑星の推定直径は152km、視直径は0”.168で、改良予報での暦の精度は0”.030と非常に高いものです。この改良予報の計算には、子午環観測などの精度のいい観測のみを用いています。

名目上の掩蔽帯は、鹿児島県と種子島を通っており、ここを中心に長崎県、佐賀県、熊本県、宮崎県が可能性圏内にあります。現象が起これば、最長18秒間にわたって0.4等級の減光が起こります。減光がわずか0.4等と浅いので、眼視での観測は困難で、ビデオまたは光電管での観測が求められます。

2001年の小惑星による恒星の掩蔽の予報は、小惑星食センターのウェブサイトで見ることができます。詳しいお問い合わせは、佐藤 勲氏までお願いいたします。

さらなる改良予報が出た場合は、電子メールや電話、アストロアーツのホームページでも情報を流します。また、観測報告は、eGroupに参加登録の上(eGroupにログイン)、occultation@egroups.co.jpに投稿して下さい。(プロフィールを記入されませんと、参加登録されません。)

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