7月5日の夜に部分月食、名寄からライブ中継も

【2001年7月4日 アストロアーツ】

7月5日から6日にかけての夜に、日本全国で部分月食を見ることができます。今回の月食は、月が地球の本影の南をかすめる部分月食であり、見かけの月の大きさのほぼ半分まで欠ける月を見ることができます。

今回の部分月食の開始は22時34分から。月の左上のほうから欠け始めます。その後、月は徐々に欠けてゆき、23時55分に食の最大(食分0.499)をむかえます。その後は、元の形に戻りはじめ、翌6日の1時15分に月食が終わります。ちなみに月食の各現象の時刻は、日本全国同じとなります。

今回は、ちょうど月が南中するころに月がもっとも欠けるうえ、南中高度も東京で30度前後とほどほどなので、見やすい位置で月食が起こります。ベランダや庭先などから見るには絶好といえるでしょう。双眼鏡や小型の望遠鏡、スポッティングスコープなどがあれば、月の欠け具合はもちろん、欠け際の微妙な色彩の変化なども楽しめます。

さて、気になるお天気のほうですが、7月5日の日中は、北日本以外では晴れ時々曇りや、曇り時々晴れのところが多いようです。ただ、翌6日には寒冷前線が日本列島を通過することもあり、月食中の天気は下り坂となるもようです。今回の月食は梅雨のさなかに起こることもあり、時期的には厳しいものがありますが、もし月がのぞいているようでしたら、ぜひともご覧になってみてください。

月の動き

部分月食の進行

月食中の月の動き。今回の部分月食は、月が地球の本影の南側をかすめてゆく。 今回の部分月食の進行のようす。月食中の月の高度は東京で約30°ほどなので、今回の月食は楽な姿勢で見ることができそうだ。

1999年7月28日の部分月食の進行のようす

1999年7月28日の部分月食の進行のようす。このときは、月の南側が欠けていったが、今回欠けるのは反対の北側。地上から見ると、月の上半分が欠けて見えることになる。
ビデオカメラ SONY VX-1000で撮影、各4枚ごとにコンポジット、StellaImage2 で画像処理。


【2001年7月4日 木原天文台

また、北海道名寄市の木原天文台より、今回の部分月食のインターネットライブ中継が行なわれることになりました。木原天文台からは、5月26日にも地球に接近した特異小惑星 1999 KW の中継がありました。

インターネットライブ中継の詳細は以下のとおりです。

日時: 2001年7月5日(木) 22〜24時
場所: 北海道名寄市 木原天文台
ボランティア
協力:
有限会社 ラフィネプランニング
中継URL: 名寄市立・木原天文台 Homepage
http://www.nayoro-star.jp/
  ナヨロドットコム
http://www.nayoro.com/
備考: 天候不良時は中止となります

<参照>

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