[新天体速報] C/2001 A2 リニア彗星

【2001年1月18日 アストロアーツ】

リンカーン研究所チーム (LINEAR)は1月15日、「かに座」に小惑星状の天体を発見した。その後、チェコのオンドレヨフ天文台のP. Pravec氏とL.Sarounova氏による1月16日の観測、チェコのクレット天文台のM. Tichy氏とM. Kocer氏による1月16日の観測から、この天体に0.3分角〜10秒角ほどのコマが認められ、彗星であることが確認された。

埼玉県上尾市の門田健一氏のCCD観測によると、1月17日夜(日本時)には彗星の光度は17.1等であった。

C/2001 A2

高知県高知市の村岡健治氏が、2001年1月3日から17日までの観測から計算した放物線軌道は、次のとおり。

近日点通過時刻2001年5月24.5831日 TT 近日点引数295.3037
昇交点黄経295.1388 (2000.0)
近日点距離0.779364 AU 軌道傾斜角36.5433

この彗星は、2001年6月下旬には明け方の空で10等級まで明るくなり、口径10cmほどの望遠鏡を用いての観望が可能となるだろう。