五藤光学の近藤氏、アマチュア用機材でISSの形状をとらえる

【2000年12月18日 五藤光学研究所

(株)五藤光学研究所の近藤弘之氏が、アマチュア用の機材のみを用いて国際宇宙ステーション (ISS) の形状を撮影することに成功した。

近藤氏がとらえた国際宇宙ステーション (ISS)

ビデオカメラにより撮影した画像から、写りの良い4コマを選んで合成してある。画像処理にはステライメージ3を使用。大きな太陽電池パネルを広げたISSの形状がよくわかる。

使用されている機材はどれもアマチュア向けに市販されているものである。そのなかでキーとなるのは、ビクセンの「スカイセンサー2000」だ。これは、さまざまな赤道儀などの望遠鏡用の架台を制御する装置で、一般の天体の自動導入機能に加え、人工衛星の導入・追尾機能も備えている。

ただし、近藤氏によると、追尾は安定して行なえるわけではなく、修正が必要で、カメラの 視野から出たり入ったりの状態だったそうだ。

なお、この日はシーイングがひどく悪かったため、決して最良の結果とはいえないという。また、太陽電池パネルの姿をとらえることに成功したのは、運良くパネルからの太陽光の直接反射 (フレア) があったためだそうだ。

大きな太陽電池パネルを広げたISSは、今後ハイレベルのアマチュア天文家にとって格好の撮影対象となるかもしれない。

画像提供: 近藤 弘之 (五藤光学研究所)

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