銀河間航行の仮想体験ムービーが公開された

【2000年5月22日 The 2dF Galaxy Redshift Survey (2000/5/5)

2dF Galaxy Redshift Survey(2dF銀河赤方偏移探査)と呼ばれるオーストラリア・イギリスの共同チームが、100,000個以上の銀河までの距離を計測し、これまでで最も詳細な銀河の立体地図を作成した。この銀河地図は、これまでのどんな探査より4倍も規模が大きい。さらに、この銀河地図をもとに銀河間航行を仮想体験できるムービーを作成、公開した。

このチームは銀河地図の作成に、オーストラリア最大の望遠鏡である3.9mのアングロ-オーストラリア望遠鏡と、2dFとよばれる観測機器を用いた。2dFは1回の観測で400個の天体を分析でき、一晩中晴れた夜であれば、一晩で2,000個以上の銀河までの距離を計測可能。オーストラリア側のチームリーダーであるMatthew Colless博士(オーストラリア国立大学所属)は、「10,000個の銀河までの距離を測定するのに、2年もかからなかった。だが2dF無しでは、このプロジェクトは数十年を要しただろう。我々の目標は2001年末までに250,000個の銀河までの距離を計測することだが、経過は順調である。我々が作成する銀河地図は、それ以前のどんな探査より10倍以上の規模のものになるだろう」と語っている。

ムービーの方は、探査により得られた立体地図と、実際の銀河の写真(多くはアングロ-オーストラリア望遠鏡による撮影)を組み合わせて作成されたもので、これもまた素晴らしいものである。

ムービーのほうは上記リンク先で入手できるが、低解像度版でも20MBもあるので注意して欲しい。