新天体の共同発見を目指して、MISAOプロジェクトで画像募集中!

【2000年5月12日 MISAOプロジェクト

MISAOプロジェクトは、世界中の天体画像を新天体の発見などに有効に活用することを目指して、吉田誠一(茨城県藤代町)と門田健一(埼玉県上尾市)が中心となって進めている活動です。 アマチュアの画像を集めて、互いに比較し、新天体の捜索を行なっています。 これまで、京都大学の加藤太一さんをはじめとするVSOLJ(日本変光星観測者連盟)の方々に協力いただき、900個余りの新変光星を発見することができました。

MisV0886
MISAOプロジェクトの新変光星MisV0886

この画像は、MISAOプロジェクトの新変光星の1つ、MisV0886です。 2000年3月に岡山県岡山市の大倉信雄さんが撮影した画像(右)と、同じ場所を1999年9月に門田が撮影した画像(左)を比較して、明るさの変化を捉えました。 画像の比較には吉田が制作したPIXYと呼ばれる自動検査ソフトウェアを使用しました。 MisV0886は、吉田、大倉さん、門田の3名が共同で発見した天体として、MISAOプロジェクトのホームページで発表しています。

このように、アマチュアどうしが互いに画像を持ち寄って、比較すると、新天体の発見など、大きな成果を挙げることができます。 MISAOプロジェクトでは、アマチュアによる新天体の共同発見を目指して、皆様のCCD画像を募集しています。

ご提供頂いた画像から新天体が見つかった時は、実際に画像を比べて見つけたMISAOのスタッフと、ご提供頂いた画像の撮影者の共同発見として、発表いたします。 最新の画像だけでなく、過去の画像も新天体発見に役立ちます。 特に変光星の場合は、古い画像も大変に貴重です。 最近の画像にない明るい星が過去の画像に写っていたとすれば、新星や、何か珍しい星かもしれません。

あなたもアマチュアによる新天体共同捜索に参加してみませんか? 新天体の共同発見を 目指して新たに撮影される方には、過去の画像が存在する場所をご案内します。 蓄積された過去画像のデータと比較することによって、1夜の画像から、すぐにも新天体が見つかる可能性があります。

2000年5月から、MISAOプロジェクトのメーリングリスト misao-j の運営を開始しました。 misao-j は、自分の画像に写っている天体について知りたい方や、MISAOプロジェクトに画像をご提供いただいている方、 MISAOプロジェクトの目指す新天体の共同発見に興味のある方などのための、情報交換の場です。 MISAOプロジェクトの進み具合や、撮影のノウハウなどについての話をしています。

このような、MISAOプロジェクトの活動に興味のある方、自分でも新天体を発見してみたいという方は、ぜひ吉田(comet@aerith.net)、もしくは門田(kenic-k@astroarts.co.jp)までご連絡ください。 misao-j の参加希望も受け付けています。

MISAOプロジェクト
http://www.aerith.net/misao/index-j.html