XMMニュートン、若い散開星団NGC2516を撮影

【2000年5月12日 ESA Science News (2000/5/8)

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のX線宇宙望遠鏡「XMMニュートン」が若い散開星団NGC2516を撮影した。この星団は南天の「りゅうこつ座」の方向1300光年の距離に位置し、肉眼でも確認できる。

XMMニュートンがとらえたNGC2516散開星団

左はEPIC-MOSカメラ、右はEPIC-PNカメラによる撮影。いずれも2000年4月6日の撮影。EPIC-MOSカメラは2基あり、軟X線(低エネルギーのX線)をとらえる。EPIC-PNカメラは1基あり、硬X線(高エネルギーX線)をとらえる。

露出時間はEPIC-MOSによるものが2基計22,000秒間、EPIC-PNによるものが10,000時間少し。EPIC-PNによるものは露出時間が少ないためEPIC-MOSによるものより少数の星しかとらえていない。

XMMニュートンは6月からの本格運用開始に向け微調整が進められている。今回観測したNGC2516星団は、各種地上望遠鏡やNASAのX線宇宙望遠鏡「チャンドラ」による観測により各星の正確な位置関係が求められている。これを観測することにより、XMMニュートン搭載の3基のEPICカメラおよび光学モニター望遠鏡(Optical Monitor)の光軸を正確にそろえることが今回の観測の第一の目的。