「シー・ランチ」失敗はロケットが原因ではない?

【2000年3月21日 CNN (2000/3/16)

3月12日、ハワイ南東約2,200kmの浮遊式海上プラットフォームから1憶ドルの通信衛星を搭載したロシア=ウクライナ製Zenit-3SLシー・ランチ・ロケットが打ち上げられたが、第3段ロケットの燃焼中にロケットとのコンタクトを失い、ロケットは太平洋のどこかに墜落した。

シー・ランチ(Sea Launch)はボーイング社を中心とするベンチャー事業で、浮遊式海上プラットフォームを用いて赤道付近の大きな遠心力を利用することにより静止衛星をより容易に打ち上げることができるシステム。今回が同システムによる3回目の打ち上げだった。

ロケットを製造したウクライナのYuzhnoye社はZenitシリーズロケットが打ち上げ失敗の原因となったことはなく、今回もロケットが原因ではなく、ロシアのエネルギア社が設計したコンピュータに問題があったという声明を出した。

エネルギア社はコンピュータに問題があったことを否定しており、原因解明には更なる調査が必要であると主張している。