ロシアのISSモジュール、安全性に懸念

【2000年3月17日 FLORIDA TODAY Space Online (2000/3/17)

一般会計事務所(GAO)は、ロシアによる国際宇宙ステーション(ISS)向けモジュール、すでに打ち上げられている"Zarya"や7月打ち上げ予定のサービスモジュールは、4つの重要な点でNASAの安全基準に適合しないと報告した。これにより、すでに何ヶ月も遅れているISSの建築はさらに遅れる可能性がある。

GAOによる指摘は次の通り。

  • サービスモジュールは宇宙塵に対する充分な防御能力を持たない。NASAの基準では15年間に宇宙塵が船体を貫通する可能性は2.4%以下でなければならないが、サービスモジュールの場合これは25%にものぼる。

  • サービスモジュールおよび"Zarya"は共に、船内気圧が失われた場合は機能しなくなる可能性がある。NASAの基準では、船内の機器であっても船内気圧が失われた場合に機能を失うようなことがあってはならない。

  • NASAはサービスモジュールの窓が要求を満たしているかどうかを確認していない。

  • サービスモジュールおよび"Zarya"が発する過剰な騒音が宇宙飛行士の健康や安全を害する可能性がある。NASAは55デジベルであった基準を60デジベルに緩和したが、サービスモジュールが発する騒音は常時70〜75デジベルに達すると予想される。