小惑星ケンテシマによる恒星の掩蔽の改良予報

【2000年3月6日 佐藤 勲 氏 ONM No.508】

USNOでの1月4日から2月4日までの観測によると、3月7日(火)に起こると予報されていた小惑星(513)Centesima(14.2等)によるACT0107848(10.50等)の掩蔽は、20h28mごろ、西日本を通る可能性が高いことがわかりました。 名目上の掩蔽帯は、四国、中国地方を通っており、東海、近畿、九州地方までが可能性圏内にあります。

小惑星の推定直径は50kmで、掩蔽が起これば、最長4秒間にわたって3.7等の減光が起こります。 恒星の位置は、赤経10h24m23.5s, 赤緯+03゚29'51"にあります。

さて、観測方法ですが、眼視観測の場合は、電話時報を受信し、時報と現象が起こった時の声を録音して、後で再生して潜入と出現の時刻を0.1秒単位で求めます。 現象を見てから声が出るまでの反応時間は、適当に見積もって補正します。 眼視観測は信頼性が低いので、近くの人とペアを組んで2人以上で観測すると、信頼性が向上します。

ビデオ観測の場合は、できればI.I.や高感度の白黒ビデオを使用し、時報を同時録音します。 周囲の星が映るような倍率で観測すると、雲の通過による減光を区別することができます。

この情報は、お近くの観測者にも伝え、なるべく多くの観測が得られるよう御協力下さい。 観測報告は、現象が起こらなくても、曇っても、観測地の詳しい経緯度や高度、望遠鏡、観測方法、観測状況などを添えて、佐藤勲氏(satoois@cc.nao.ac.jp)まで是非御報告下さい。