夜空を駆け抜けるリニア彗星(C/1999 L3)

【2000年1月20日】

1999年6月9日にリンカーン研究所チームにより発見されたリニア彗星・C/1999 L3(LINEAR)は、 現在「しし座」のアルファ星・レグルス付近を「かに座」に向かって移動中。これから3月にかけて好条件で観望できる。

C/1999 L3

発見時の明るさは18.3等であった。発見後は、南西の空に低くなり、1999年7月以降は観測されなかった。 その後、1999年11月末に、14等級まで増光して、明け方の空に姿を見せた。2000年1月上旬には12等級まで明るくなっており、 尾も見られる。

彗星は2000年1月4日に近日点を通過し、1月下旬には地球に約1.0天文単位まで接近する。 今後は、11〜12等級の明るさを保ったまま、駆け足で「かに座」、「ふたご座」を通過する。 2月末には、13等まで減光して「ぎょしゃ座」に達する。

しばらくは見やすい位置にいるので、星雲・星団を観望したついでに望遠鏡を向けてみてはいかがであろうか。 1月末から2月上旬までは、月明かりの影響を受けないので、観望や観測のチャンスである。

LINEAR彗星のうごき

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