新彗星 C/1999 N2

【1999年7月15日 国立天文台天文ニュース(274)】

オーストラリア、メルボルン近くのリン(Lynn,Daniel W.)は、7月13日、双眼鏡(10x50)で、「うみへび座」に8等の彗星を発見しました。コマの直径4.2分、強い中央集光があり、毎時10分の速さで北東に移動していると報告されています。 この彗星は、国際天文学連合によって新彗星と確認され、C/1999 N2 の認識符号が与えられました。

小望遠鏡で観測できる明るさですが、まだ、軌道が確定していませんので、今後、日本で見やすい位置にくるかどうかはっきりしません。 現在は、日没直後に南西の低い位置に見える可能性がありますが、相当に見にくい位置です。 まだ正式な発表はありませんが、通称はリン彗星となるものと思われます。

1999N2
新彗星C/1999 N2の発見位置

参照 IAUC 7222(July 14, 1999).