News
ハッブル宇宙望遠鏡
しし座流星群の最中でも休まず観測


【1998年11月10日 NASA

天文ファンにとってしし座流星群は待ちに待ったイベントだが、流星体が人工衛星に当るのでないかとやきもきしている人々もいる。流星体のほとんどは1ミリ以下の非常にちいさな砂つぶ状の物質だが速度が非常に大きいので、衝突した場合は22口径の拳銃で撃たれたのと同じていどのダメージを人工衛星に与えるだろうと考えられている。また、流星体が近くを通過しただけでもプラズマの影響で、電子機器が狂う可能性もあるとしている。
ハッブル宇宙望遠鏡も流星の被害を最小限に食い止めるに、筒先を流星体の飛来方向の反対に向け、太陽電池パネルも流星体の方向と平行にして、衝突面積を最小限にする。しかし、観測は中断することなくみずがめ座にあるクエーサーを観測する。なお、NASAによると流星群の被害を受ける確率は1万分の1程度だろうと見積っている。
また、日本の宇宙開発事業団、宇宙科学研究所やヨーロッパ宇宙機関(ESA)などでもそれぞれが保有する人工衛星を姿勢制御を行なうなど、流星体からの保護措置を予定している。

HST

□ニュース・リリース(英文)
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/1998/40/index.html



 AstroArts Copyright(C) AstroArts Inc. All rights reserved.