2023年4月の星空

20日の昼過ぎに部分日食が起こり、南西諸島や小笠原諸島などで見られる。日本ではあまり大きく欠けないが、次に日本で見られる日食は7年後の2030年6月1日までないので今回は貴重な機会だ。チャンスがある方は安全に留意して、ぜひ観察してみよう。世界的には金環皆既日食(ハイブリッド・エクリプス)という現象になる。インターネット中継などでも楽しもう。

宵空の主役は今月も宵の明星の金星11日前後にプレアデス星団と並び23日は細い月と大接近する。金星の下のほうに輝く水星は、夕方の空に見えるものとしては今年最も見やすい条件だ。

空が暗くなり金星が低くなると、南東の空を中心に春の星々が勢ぞろいする。春の大三角は、夏や冬の大三角に比べると少し控えめな印象だが、雄大さは引けを取らない。春の大曲線の優雅さも、春ならではの光景だ。うみへび座、おとめ座、おおぐま座という、大きさベスト3が出そろう夜空を、大らかな気持ちで見上げてみよう。

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全天星図

全天星図

東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。

主な天文現象

11日ごろ 金星とプレアデス星団が接近
12日(水) 水星が東方最大離角
20日(木) 部分日食(インド洋~インドネシア~太平洋で金環皆既日食)
23日(日) 4月こと座流星群が極大
23日(日) 細い月と金星が大接近
26日(水) 月と火星が接近
カレンダー(月齢と天文現象)

月、惑星

  • 2日夕方~3日未明:レグルスと接近
  • 6日:🌕満月(ピンクムーン)
  • 6日宵~7日明け方:スピカと接近
  • 10日未明~明け方:アンタレスと並ぶ
  • 10日深夜~11日明け方:アンタレスと並ぶ
  • 13日:🌗下弦
  • 20日:🌑新月
  • 20日:部分日食(インド洋~インドネシア~太平洋で金環皆既日食)
  • 22日夕方~宵:プレアデス星団と接近
  • 23日夕方~宵:金星と大接近
  • 24日夕方~宵:金星とやや離れて並ぶ
  • 26日夕方~深夜:火星と接近
  • 26日夕方~27日未明:ポルックスと接近
  • 28日:🌓上弦
  • 29日夕方~30日未明:レグルスと接近

水星

  • 上旬:夕方~宵 -0.8等
  • 中旬:夕方~宵 0.7等
  • 下旬:夕方 3.3等

金星▶ 特集ページ

  • 上旬:夕方~宵 -4.0等
  • 中旬:夕方~宵 -4.1等
  • 下旬:夕方~宵 -4.1等

火星▶ 特集ページ

  • 上旬:夕方~深夜 1.0等
  • 中旬:夕方~深夜 1.2等
  • 下旬:夕方~深夜 1.3等
  • 14日ごろ:ふたご座ε星メブスタ(3.1等)と超大接近
  • 26日夕方~深夜:月と接近

木星

  • 上旬:見えない
  • 中旬:見えない
  • 下旬:見えない
  • 12日:合

土星

  • 上旬:明け方 1.0等
  • 中旬:未明~明け方 1.0等
  • 下旬:未明~明け方 1.0等

天王星

  • 上旬:夕方~宵 5.8等
  • 中旬:夕方 5.8等
  • 下旬:見えない

海王星

  • 上旬:見えない
  • 中旬:見えない
  • 下旬:見えない

主な彗星、小惑星

準惑星ケレス

  • 上旬:夕方~明け方 7等
  • 中旬:夕方~未明 7等
  • 下旬:夕方~未明 8等