「STAR SPHERE」プロジェクト、宇宙から写真が撮れる人工衛星を公開中!

このエントリーをはてなブックマークに追加
ソニーグループが主催する宇宙イベント「PLAY SPACE.」が東京都で開催中だ。誰でも宇宙からの撮影に挑戦できるプロジェクト「STAR SPHERE」の紹介やメタバース「SPHERE VERSE」の体験などが行われている。

【2022年10月27日 星ナビ編集部

レポート:北山輝泰

東京都港区の東京ミッドタウンにて、ソニーグループが主催する宇宙イベント「PLAY SPACE.」が開催中だ。

このイベントでは、同社が推進している人工衛星プロジェクト「STAR SPHERE」の紹介や、宇宙を模した仮想空間でユーザー同士が交流をするメタバース「SPHERE VERSE」の体験、宇宙をテーマにした音楽のライブや星景写真教室などの「ステージイベント」等が行われている。

Space UX TV Stage Space Shooting Lab
(1枚目)「PLAY SPACE.」にある200インチの大型ビジョン「Space UX TV Stage」。画像クリックで表示拡大(協力:STAR SPHERE/撮影:北山輝泰、以下同)/(2枚目)コントローラで人工衛星を操作し、写真や動画を撮影するバーチャル体験が行える「Space Shooting Lab」

STAR SPHEREプロジェクトでは、ソニー×東京大学×JAXAが共同開発した小型の人工衛星を今冬に打ち上げ予定だ。この衛星の最大の目玉は「衛星に搭載されたカメラで誰でも宇宙からの撮影に挑戦できること」だろう。「6U」と呼ばれる規格のサイズで、縦30cm×横20cm×高さ10cmの小さな箱の中に、ソニー製のカメラとレンズ、地球と通信するための通信機器、姿勢制御のためのモジュールなどが所狭しと搭載されている。電源の代わりになるのは太陽光で、展開された太陽光パネルを使って地球を周回する間に電気を蓄え、エネルギーに変換する仕組みとのこと。

現在想定されている撮影のタイプは2通り。一つは「船長」が決めたルートで地球を周回する中で、気に入った光景を撮影するツアー型タイプだ。予め決められたルートであることと、複数人のツアー参加者で撮影をシェアするため、比較的安価な値段で撮影に挑戦できる。もう一つは、自分が撮りたい瞬間を決め、その軌道上に人工衛星が来たタイミングで自動で撮影する予約撮影タイプだ。ツアー型タイプに比べると、構図やアングルなどを自由に調整できることから、値段も高めの設定になっている。撮影にこだわりたいプロには最適だろう。

人工衛星の本体やプロジェクトの詳細については、今後星ナビ本誌で詳しく紹介予定だ。

10月14日(金)に行われたPLAY SPACE.のオープニングイベントでは歌手のLiSAさんが登壇し、衛星を使ってどのような撮影をしてみたいか熱い想いを語った。また、プロジェクトチームの中西吉洋さん、村木祐介さんから、プロジェクト発足の経緯や人工衛星の実物大模型を使った仕様説明が行われた。村木さんは「宇宙から撮影する体験は宇宙飛行士だけの特権であったが、これからは新しいエンターテインメントのひとつとして多くの人に撮影を楽しんでもらいたい」と話している。

オープニングイベント LiSAさんと衛星
(1枚目)オープニングイベントの様子。中央にあるのが小型衛星/(2枚目)LiSAさんと、衛星の実物大模型

PLAY SPACE.の期間は11月3日(木、祝)まで。入場無料。

《STAR SPHERE》

■ 公式ウェブサイト:
■ 場所:
  • 東京ミッドタウン アトリウム Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2022内(東京都港区赤坂9-7-1)
■ 期間:
  • 11月3日(木・祝)まで