2021年11月の星空

19日は部分月食。月がひじょうに大きく欠ける、ほぼ皆既月食と呼べるほどの現象だ。地上風景とのコラボレーションや、そばに並ぶプレアデス星団との共演なども見どころとなるだろう。5月の皆既月食は雲に阻まれた地域も多かったが、今回こそは好天の下で赤っぽい月を眺めたい。

今月のもう一つの注目は8日の日中に起こる金星食で、国内の広範囲で見られる現象としては9年ぶりとなる。詳しく見るには双眼鏡や天体望遠鏡が必要となるが、ぜひ観察してみよう。月や金星の位置の確認には「星空ナビ」などのモバイルアプリが便利だ。当日は夕空で2天体が並び輝く光景もお見逃しなく。

宵の南西の空に並ぶ木星土星はシーズン後半。明るく目立つ2惑星を眺めた後には、うお座やさんかく座など少し目立たない星座も探してみよう。天王星準惑星ケレスアンドロメダ座大銀河などの観察、撮影にもチャレンジしてみてはいかがだろうか。

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全天星図

全天星図

東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。


主な天文現象

2日ごろ 水星とスピカが接近
3日ごろ ケレスとアルデバランが大接近
4日(木) 細い月と水星が大接近
5日(金) 天王星がおひつじ座で衝
8日(月) 金星食/細い月と金星が大接近
11日ごろ 水星と火星が大接近
18日(木) しし座流星群が極大
19日(金) 部分月食
21日(日) おうし座τ星の食
28日(日) ケレスがおうし座で衝
カレンダー(月齢と天文現象)

惑星

水星

上旬 中旬 下旬
等級 -0.9 -0.9 -1.1
視直径 5.4″ 4.9″ 4.7″
星座 おとめ てんびん さそり

金星▶ 特集ページ

上旬 中旬 下旬
等級 -4.5 -4.5 -4.6
視直径 26.9″ 30.7″ 35.4″
星座 いて いて いて

火星

上旬 下旬
等級 1.6 1.6
視直径 3.6″ 3.7″
星座 おとめ てんびん

木星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 -2.5 -2.3
視直径 41.6″ 39.0″
星座 やぎ やぎ

現象

  • 11日 月と並ぶ
  • 21日 東矩

土星▶ 特集ページ

上旬 下旬
等級 0.6 0.7
視直径 16.7″ 16.1″
星座 やぎ やぎ

現象

  • 5日 東矩
  • 10日 月と並ぶ

天王星・海王星

天王星(中旬)海王星(中旬)
等級 5.7 7.9
視直径 3.8″ 2.3″
星座 おひつじ みずがめ