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2つの彗星の名称変更


【1998年1月23日 IAUC 6811

国際天文学連合の小天体名委員会は、15週間に渡る協議の末、2つの彗星 の名称を変更することを決定した。

名称が変更されるのは、昨年6月3日に発見された C/1997 L1 と、10月5日に発見 された P/1997 T3 の2つである。前者はこれまで「シンロン彗星」 と呼ばれていたが、「ツー・ベーラム彗星」と改名された。 また、後者にはこれまで名前が付けられていなかったが、「ラーゲルクヴィスト・ カルセンティー彗星」と命名された。

これらはいずれも発見者(ツー、ラーゲルクヴィスト)によって新小惑星として 報告されたものである。 実際、発見当時はどちらも小惑星らしい動きをしていた。 だが、直後にベーラム、カルセンティーによってそれぞれ彗星であることが明らか にされた。 そこで委員会は、発見者と、彗星であることを明らかにした者の名前をとって これらの彗星の名前とすることにした。

このようなケースはこれまでなかったが、CCDやコンピュータ が使われるようになった現在では、再び同じような状況が生じると考えられる。 しかし委員会は、初期の位置観測によって天体が特異な軌道上を動いている ことが分かった場合には、後でその天体が彗星であることに気がついた人の 名前を彗星の名前とはしないとしている。



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