「滋賀天文のつどい2019」開催レポート

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29回目となる「滋賀天文のつどい」が9月21日に滋賀県湖南市の菩提寺まちづくりセンターで開催され、発表や写真展示、ミニコンサート等が行われた。

【2019年9月24日 高橋進さん】

文:高橋進さん

「滋賀天文のつどい」は県内の天文ファンの情報交換と交流・親睦を目的として1993年にダイニックアストロパーク天究館で始まり、滋賀県内の天文関連の施設等で開催されてきたイベントです。9月21日(土)、今回で29回目となる天文のつどいが、湖南天体観測同好会の主要な活動場所でもある菩提寺まちづくりセンター(滋賀県湖南市)で開催されました。

天文のつどいに先立って12時30分からプレイベントとして、小学生を対象とした天文工作教室が開催されました。発泡スチロール球にリングを付けた土星模型の工作が行われ、児童約30名と保護者合わせておよそ70名のにぎやかな教室となりました。湖南天体観測同好会代表の松嶌淳展さんによる星空の話もあり、様々な天体写真や動画で星空の魅力を感じてもらうこともできました。

14時からは県内の天文ファンによる天文のつどいで、18名の参加者がありました。「2018年火星、砂あらしはこのように広がった」、「学校における天文の授業」、「彦根市子どもセンターの取り組み」、「滋賀県の天文の歴史と天究館星の会」の発表が行われ、それぞれの発表に対して活発な質疑が行われました。また、「2020年の天文現象」、「12月26日の部分日食を見よう」等のパネル発表や、多くの天体写真の展示もありました。

集合写真
集合写真(撮影:岡文生さん)

天文のつどい終了後には湖南市のジャズバンドの皆さんによるミニコンサート「星と月の音楽」が行われ、「星に祈りを」「きらきら星」など星に関わる曲で楽しいひと時を過ごしました。

発表の中でもありましたが、滋賀県のアマチュア天文家の特徴としては、天体観測者が多いという事が挙げられます。昔から東亜天文学会の本部があり、観測活動が活発に行われてきたのですが、最近は新たに観測活動をしようとする方が少なくなっているとも言われています。天文についての伝統を引き継ぎ、これからも精力的な観測活動が行われるためにも、今後も引き続きこうした催しを開催し、多くの皆さんに天文の魅力を伝えていくとともに、天文家の間の交流や情報交換を進めていきたいと思います。

最後に会場を無償で提供いただき、また天文工作教室を開催していただいた菩提寺まちづくりセンター、つどいの開催を積極に進めていただいた湖南市天体観測同好会、その他開催に関わっていただいた皆さんに心より感謝を申し上げます。

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