ブライアン・メイさん作成の画像でリュウグウを立体視

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6月27日に探査機「はやぶさ2」が到着した小惑星「リュウグウ」の立体視画像が公開された。画像を作成したのは、ロックバンド「クイーン」のギタリストで、天体物理学の博士の学位を持つ天文学者でもあるブライアン・メイさんだ。

【2018年7月6日 JAXA はやぶさ2プロジェクト

イギリスのロックバンド「クイーン(Queen)」のギタリストであるブライアン・メイさんは、英・インペリアル・カレッジで天体物理学の博士号の学位を取得した天文学者でもある。

メイさんは、探査機「はやぶさ2」の小惑星「リュウグウ」探査にも大いに興味を持っており「はやぶさ2」がとらえたリュウグウの画像が6月中旬に公開されると、即座に反応してリュウグウの立体視画像を作成したいと考えた。

この希望を知った「はやぶさ2」プロジェクトでは、プロジェクトのメンバーでもある仏・コートダジュール天文台のパトリック・ミッシェルさんを通じてメイさんへ連絡を取った。メイさんは「はやぶさ2」の望遠の光学航法カメラ(ONC-T)が撮影した画像を受け取ると非常に喜んで、あっと言う間に立体視の画像を完成させ、ツイッターで公開した。

メイさん作成のリュウグウの立体視画像
メイさんが作成したリュウグウの立体視画像。メイさんのツイートより。画像クリックで表示拡大(提供:Brian May、JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)

メイさんが作成した立体視画像は、リュウグウのものとしては第1号となるものだ。うまく立体視ができれば、リュウグウ全体の形だけでなく表面の凹凸もよくわかる。立体的にリュウグウをイメージすることでいっそう興味が増すだろう。

「はやぶさ2」プロジェクトでは、今後早急にリュウグウの立体モデルを作るなどして、リュウグウについての各種の解析を進めて行く予定だ。

赤青立体メガネ用のリュウグウ立体視画像
赤青立体メガネ用のリュウグウ立体視画像(提供:山田陽志郎、Brian May、JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)

なお、メイさんは天体の地球衝突問題(プラネタリー・ディフェンス、スペースガード)にも非常に関心を持っており、3年ほど前から始まった「アステロイド・デイ」(Asteroid Day)という活動の中心メンバーの一人にもなっている。アステロイド・デイは、6月30日(1908年にロシアでツングースカ大爆発が起こった日)に、天体の地球衝突問題について世界的に考えようという運動で、国内では日本スペースガード協会やJAXAのメンバー等が協力している。「はやぶさ」が探査した小惑星「イトカワ」や「はやぶさ2」が探査するリュウグウは、まさに地球に接近する天体であり、地球衝突問題の観点からも注目されている。

ブライアン・メイさん
作成したリュウグウの立体視画像について、ビデオメッセージを通じて説明するブライアン・メイさん。1分ほどのビデオメッセージは、JAXA はやぶさ2プロジェクトのリリースページで視聴することができる(提供:Brian May and Patrick Michel)